目次
- アパマン株式会社のMBO
- 大塚製薬、Jnana Therapeutics 社の買収
- オートバックスセブン、オトロンカーズ株式会社の株式取得(完全子会社化)
- Brave group US、海外VTuberグループ「idol」を事業買収
アパマン株式会社のMBO
大塚製薬、Jnana Therapeutics 社の買収
当事者
- 買主:大塚製薬株式会社(大塚ホールディングス株式会社の100%子会社)
- 売主:Jnana Therapeutics Inc.の株主
- 対象企業:Jnana Therapeutics Inc.(以下、ジュナナ社)
案件目的
- ジュナナ社の革新的な創薬アプローチと、独自のRAPIDプラットフォームによる難治性疾患領域における創薬能力を獲得すること
- 低分子創薬が困難とされてきた自己免疫疾患領域や一部の希少疾患において、ユニークな競争ポジションを築くこと
- 腎臓におけるアミノ酸再吸収を制御するタンパク質に対する低分子阻害剤JNT-517など、ジュナナ社の有望なパイプラインを獲得すること
- 大塚製薬の既存事業とのシナジー効果を狙い、特に腎疾患領域や自己免疫疾患領域におけるプレゼンスを高めること
案件概要
- 大塚製薬は、子会社の大塚アメリカ Inc.を通じてジュナナ社を完全子会社化する
- 買収完了は2024年度第3四半期中を予定している
対象企業概要
- 本社:米国マサチューセッツ州ボストン
- CEO:Joanne Kotz
- 事業概要:医薬品の研究開発
- 創薬技術:独自のRAPIDプラットフォームを活用し、難治性疾患領域における革新的な創薬アプローチを展開
取得価額
- 本買収完了時に 800 百万米ドル
- 開発品の進捗に応じた開発マイルストンおよび薬事マイルストンとして最大 325 百万米ドル
買主企業概要
- 医療関連事業とニュートラシューティカルズ関連事業の2つの主要セグメントを持つ。
- 医療関連事業では、中枢神経系疾患、がん、循環器・腎疾患などの治療薬を開発・販売。主力製品には、統合失調症治療薬「レキサルティ」、大腸がん治療薬「ロンサーフ」などがある。
- ニュートラシューティカルズ関連事業では、「ポカリスエット」などの機能性飲料や「ネイチャーメイド」などのサプリメント、女性の健康をサポートする製品などを展開。
対象市場・競合状況
- 医療関連事業
- グローバル市場で事業を展開。
- 各疾患領域において、国内外の製薬企業と競合。
- ニュートラシューティカルズ関連事業
- グローバル市場で事業を展開、特に北米とアジアに注力。
- 各製品カテゴリーにおいて、食品・飲料メーカー、健康食品メーカーなどと競合。
経営課題
- 医療関連事業
- 新規市場における製品価値の訴求、中長期視点での成長に向けた挑戦。
- ニュートラシューティカルズ関連事業
- 主要ブランドを中心としたさらなる事業規模の拡大、新しいコンセプトの製品創造と新規市場創造。
- 全社
- グローバル展開加速に伴う費用増加。
経営戦略
- 医療関連事業
- 「コア2」製品(レキサルティ、ロンサーフ)を中心とした「グローバル10プラス2」製品の成長。
- 新規事業拡大と次世代成長に向けた投資促進。
- アジテーションなど新たな市場における製品価値訴求。
- ニュートラシューティカルズ関連事業
- グローバル視点での社会課題貢献と次世代成長ドライバーの創出・育成。
- 社会課題解決を起点とした製品開発、ブランド価値を重要視した高マージン戦略のグローバル展開。
- 全社
- 独自の製品価値提供により社会課題に寄り添いながらグローバル視点での持続的な成長。
財務概要(2024年度通期見込み)
- 売上収益:2兆3,150億円(前期比+14.7%)
- 事業利益:3,900億円(前期比+24.8%)
- 営業利益:3,020億円(前期比+116.3%)
- 当期利益:2,400億円(前期比+97.3%)
関連資料
- 大塚製薬による米国「Jnana Therapeutics 社」の買収について- フェニルケトン尿症(PKU)のファースト・イン・クラスの経口治療薬となる可能性のある JNT-517 を含むスペシャルティ・自己免疫領域のポートフォリオと創薬技術を拡大 -
- 2024年度 第2四半期 決算説明会
オートバックスセブン、オトロンカーズ株式会社の株式取得(完全子会社化)
当事者
- 買主:株式会社オートバックスセブン
- 売主:記載なし
- 対象企業:オトロンカーズ株式会社
案件目的
- オートバックスセブン グループは「社会の交通の安全とお客様の豊かな人生の実現」をパーパスに掲げ、持続可能な社会の実現を目指している。
- 2024 年 5 月に発表された中期経営計画「Accelerating Towards Excellence」の戦略の一つである「モビリティライフを支え続けるタッチポイントの創出」における重点施策「出店を含む新規拠点・チャネルの拡大 (100 拠点)」の一環として、オトロンカーズを完全子会社化することを決定した。
- オトロンカーズがグループに加わることで、既存事業とのシナジーを生み出し、中古車販売事業の競争力強化を図る。
- オトロンカーズの自社ローンの仕組み・ノウハウを活用し、新たな自動車ファイナンスサービスの開発などを検討する。
案件概要
- オートバックスセブンは、2024 年 8 月 30 日付でオトロンカーズの全株式を取得し、完全子会社化する。
対象企業概要
- 名称:オトロンカーズ株式会社
- 所在地:千葉市中央区寒川町三丁目 107 番地 3
- 代表者:代表取締役 吉武 誠一
- 事業内容:自社ローン型中古車販売事業、自動車整備 等
- 資本金:50 百万円
- 設立年月日:2012 年 8 月 8 日
買主概要
- 株式会社オートバックスセブンは、自動車用品の小売・卸売・整備などを手がけるフランチャイズチェーン「オートバックス」を主力事業とする企業です。
- 国内外に1,600以上の店舗を展開し、カー用品販売、車検・整備、車買取・販売、オイル交換、バッテリー交換などのサービスを提供しています。
- また、近年では、ディーラー事業、BtoB事業、オンラインアライアンス事業など、事業領域を拡大しています。
対象市場・競合状況
- 対象市場:自動車アフターマーケット
- 少子高齢化や若者の車離れといった構造的な課題がある一方で、既存車のメンテナンス需要や車検・整備需要は堅調に推移しています。
- また、新車販売の回復や中古車市場の活況、EVシフトといった変化もみられます。
- 競合状況:
- イエローハット、ジェームスなど、カー用品販売チェーンとの競争
- ガソリンスタンド、整備工場など、地域密着型の事業者との競争
- ECサイトなど、オンライン販売事業者との競争
経営課題
- 国内オートバックス事業
- 既存店売上高の伸び悩み
- 顧客単価の低下
- 人件費の高騰
- 暖冬の影響による冬季用品の販売不振
- 海外事業
- 地政学リスクや為替変動リスク
- 各国市場における競争激化
- ディーラー・BtoB・オンラインアライアンス事業
- 新車販売市場の動向に左右されるリスク
- オンライン販売事業者との競争激化
経営戦略
- FCチェーン改革による収益力強化
- PB商品開発による商品力強化
- ネットとリアルの融合による顧客体験向上
- データ活用による顧客接点強化
財務概要(2025年3月期 通期見込み)
- 連結売上高:2,403億円(前期比+4.5%)
- 営業利益:120億円(前期比+49.8%)
- 経常利益:125億円(前期比+54.4%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:77億円(前期比+21.2%)
- ROE:6.0%
上記のように、オートバックスセブンは、自動車アフターマーケットにおける変化に対応しながら、持続的な成長を目指しています。中期経営計画に基づき、各事業の強化や新たな取り組みを積極的に進めることで、収益力向上と企業価値向上を図っています。
関連資料
Brave group US、海外VTuberグループ「idol」を事業買収
当事者
- 買主:Brave group US Inc.
- 売主:IDOL VIRTUAL TALENTS LTD
- 対象企業:VTuberグループ「idol」
案件概要
- 案件目的: 米国市場におけるパイオニアとなること。Brave group USの所属タレント数を26名へ拡大すること
- 案件概要: Brave group USが、米国で急成長中のVTuberグループ「idol」をIDOL VIRTUAL TALENTS LTDより事業買収し、2024年8月1日をもって経営統合する
- 対象企業概要: 米国で急成長中のVTuberグループ