案件概要

伊藤忠商事株式会社の完全子会社であるBSインベストメント株式会社(以下、公開買付者)は、本日2024年8月5日に、株式会社デサント(以下、対象者)の株式に対する公開買付け(以下、本公開買付け)の実施(約1,826億円)を発表しました。

  • 買付価格: 普通株式1株につき4,350円
  • 買付予定数: 41,982,737株
  • 買付予定数の下限: 16,793,700株(所有割合22.22%)
  • 買付予定数の上限: 設定なし。
  • 公開買付開始時期: 2024年11月上旬頃を目途とする予定ですが、中国の競争当局における手続き等の状況により変更の可能性があります。
  • 公開買付期間: 20営業日
  • 公開買付の目的: 対象者の株主を公開買付者のみとすること、いわゆる非公開化

案件目的

  • 非公開化による連携強化と企業価値向上: 対象者を伊藤忠商事の完全子会社化することで、両社の連携を強化し、迅速かつ柔軟な経営判断と機動的な施策実行を可能にします。これにより、伊藤忠商事と対象者双方の企業価値向上を目指します。
  • シナジー創出:
    • 伊藤忠商事の持つブランド運営・生産ノウハウ、海外ネットワーク、デジタル技術などを対象者に提供し、対象者の成長を支援します。
    • 対象者の持つ「モノづくりへのこだわり」やブランド力を活かし、伊藤忠グループ全体での事業拡大を目指します。
    • 具体的には、伊藤忠商事の持つ経営資源を対象者に投入し、ブランド運営・生産連携強化、海外事業の強化・拡大、新たな商流・顧客体験・ビジネスの創出、DX化推進によるDTCビジネスの拡大などを実現します。
  • 中長期的な企業価値向上:
    • 上場企業であることの制約を取り払い、短期的な収益目標にとらわれず、中長期的な視点に立った投資や事業改革を推進します。
    • これにより、持続的な成長と企業価値向上を目指します。

買主と対象企業の関係性

公開買付者であるBSインベストメントは、伊藤忠商事の完全子会社であり、 2024年8月5日時点で対象者であるデサントの株式の44.44%を保有する筆頭株主です。また、デサントはBSインベストメントを持分法適用関連会社としています。

資本関係の強化の経緯

伊藤忠商事は、1971年にデサントに資本参加して以降、段階的に資本関係を強化してきました。

  • 1980年代:筆頭株主となる
  • 2000年5月:デサント株式の11.55%を保有し、主要株主となる
  • 2008年1月:更なる発展を目指し、業務及び資本関係の強化を決議
  • 2008年5月:デサント株式の20.01%を保有し、デサントを持分法適用関連会社とする
  • 2009年12月:更なる強固なパートナーシップ構築を目指し、デサント株式を追加取得
  • 2010年3月末:デサント株式の25.67%を保有
  • 2018年7月~10月:市場内外での買付けにより、デサント株式を30.46%まで買い増し
  • 2019年1月~3月:伊藤忠商事の完全子会社であるBSインベストメントを通じてデサント株式の公開買付けを実施し、議決権所有割合40.02%を取得
  • 2020年3月:伊藤忠商事が保有するデサント株式全てをBSインベストメントに譲渡
  • 2023年5月~11月:BSインベストメントが市場内買付けによりデサント株式を追加取得し、現在の44.44%に至る

人的関係

  • デサントの取締役7名中3名、執行役員1名、グループ従業員4名が伊藤忠商事出身者です。
  • 伊藤忠グループの従業員14名がデサントグループに出向しています。
  • 前回公開買付け以降:伊藤忠商事グループ出身者・出向者を増やし、経営・現場両面での相互理解を深め、建設的な協議を行える協力関係を築いてきたとのことです。

取引関係

  • デサントの完全子会社であるデサントジャパン株式会社は、伊藤忠商事から商品の仕入れを行っています。
  • BSインベストメントとデサントの間には、特筆すべき取引関係はありません。

案件背景

伊藤忠商事は、2019年の前回公開買付け以降、デサントとの連携を強化し、デサントの企業価値向上を支援してきました。具体的には、伊藤忠グループ出身者を経営陣に迎え入れ、伊藤忠グループからの出向者を増やすことで、経営・現場両面での連携強化を図ってきました。

しかし、両社が独立した上場企業であること、およびデサントの資本構成上、伊藤忠商事以外の株主への利益帰属が大きいことから、以下の課題が生じていました。

  1. 伊藤忠商事株主への配慮
    • デサントグループへの更なる投資(人材、資金、ノウハウ共有など)は、伊藤忠商事株主から見て、費用対効果の面で問題視される可能性がある
  2. 利益相反リスクへの配慮
    • デサントは伊藤忠商事の持分法適用関連会社であるため、両社間の取引や情報共有には慎重な対応が必要となり、迅速な意思決定を妨げている
  3. 市場環境への対応の遅れ
    • コロナ禍以前からの売上高成長率や売上高利益率の低迷、競合他社との比較において、市場の変化への対応が遅れている

また、今後の事業環境として、以下の点を指摘しています。

  • 国内市場の縮小: 衣料品市場の縮小、少子高齢化による市場規模の縮小懸念
  • グローバル競争の激化: グローバルアパレル市場の拡大に伴い、海外ブランドとの競争激化
  • デジタル化・SX対応の必要性: デジタル社会への対応、サステナビリティへの取り組みなど、企業への要求の高まり

これらの課題や事業環境の変化に対応するためには、伊藤忠商事によるデサントの経営へのより深い関与と、迅速かつ柔軟な意思決定が必要となります。

そこで伊藤忠商事は、デサントを完全子会社化(非公開化)することで、

  • 伊藤忠商事の持つ経営資源を最大限活用し、
  • 短期的な収益目標にとらわれず、中長期的な視点に立った投資や事業改革を推進し、
  • グローバル競争に打ち勝つための体制を構築できると考えました。

これが、今回の公開買付けに至った背景となります。

上場廃止のデメリットについては、伊藤忠グループの資金力やデサントのこれまでの実績などを考慮し、限定的であると判断しています。

案件後の経営方針

公開買付け成立後、伊藤忠商事の機能を最大限に活用してシナジー効果を実現し、伊藤忠商事とデサント、双方の企業価値向上に努めるとしています。

具体的な取り組み

  • シナジー効果の創出:
    • 伊藤忠商事の持つノウハウやネットワーク、経営資源などを活用
    • ブランド運営・生産連携の強化、海外事業の強化・拡大、新たな商流・顧客体験・ビジネスの創出、DX化推進によるDTCビジネスの拡大などを実現
  • 経営体制:
    • 役員体制: 現時点では未定。今後、デサントと協議の上、上記施策の実行や経営基盤強化に向けた最適な体制を構築する予定。
    • 従業員: 原則として雇用継続、雇用条件も原則として現状維持とする方針
  • 経営方針:
    • デサントの経営の自主性を維持・尊重することを基本とする
    • 詳細は、公開買付け成立後にデサントと協議の上、決定する予定

伊藤忠商事の視点

  • シナジーの実現: 上記の具体的な取り組みを通じて、伊藤忠グループとデサントグループ間のシナジーを最大限に引き出し、両社の企業価値向上に繋げる
  • 最適な経営体制の構築: デサントの成長戦略を効果的に実行できるよう、経営体制を見直し、強化する
  • 従業員の安定雇用: デサント従業員の雇用を継続し、安心して働ける環境を維持する
  • デサントの自主性尊重: デサントの経営の自主性を尊重しつつ、伊藤忠グループとの連携を強化し、更なる成長を支援する

公開買付者は、本公開買付けがデサントの企業価値向上に繋がり、ひいては伊藤忠商事の企業価値向上にも貢献すると考えています。

デサントの視点

  • 伊藤忠商事の経営資源の活用: これまで以上に伊藤忠商事の持つノウハウ、ネットワーク、人材などを活用できるようになる
  • 中長期的な成長戦略の実行: 短期的な収益目標から解放され、中長期的な視点に立った成長戦略を実行できるようになる
  • 企業信用力の維持・向上: 伊藤忠グループの傘下に入ることで、企業信用力が向上し、事業運営を安定的に行うことができる

案件検討の経緯

伊藤忠商事は、2024年2月にデサントの株式非公開化の検討を開始し、3月5日にデサントにその旨を通知しました。その後、以下のプロセスを経て、同年8月1日に公開買付価格4,350円で合意に至りました。

  1. 初期検討と体制構築 (2024年2月~3月)
    • 伊藤忠商事は、デサント株式の非公開化に関する初期検討を開始。
    • 伊藤忠商事は、野村證券株式会社をファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、長島・大野・常松法律事務所をリーガル・アドバイザーとして選任。
    • デサントは、大和証券株式会社をファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、森・濱田松本法律事務所をリーガル・アドバイザーとして選任。
    • デサントは、特別委員会を設置し、伊藤忠商事との交渉・協議などを開始。
  2. デューデリジェンスと協議・交渉 (2024年4月~7月)
    • 伊藤忠商事は、デサントに対してデューデリジェンスを実施し、同時にデサント及び特別委員会との間で、本取引の意義・目的、シナジー効果、今後の経営体制・事業方針、業界見通しなどについて協議・交渉を実施。
    • デサントと伊藤忠商事は、買付価格について複数回の交渉を実施。伊藤忠商事は、当初3,600円を提示したが、デサント及び特別委員会はこれを拒否し、増額を要求。
  3. 買付価格の合意と取締役会決議 (2024年8月)
    • 伊藤忠商事は、デサント及び特別委員会との交渉の結果、最終的に買付価格を4,350円とすることを決定し、デサントもこれを受諾。
    • デサントは、取締役会において、本公開買付けに賛同し、株主への応募推奨を決議。

価格交渉の経緯

伊藤忠商事とデサント・特別委員会の間で行われた価格交渉では、伊藤忠商事が計8回の提案を行い、その都度、デサント側が価格の引き上げを要求しました。当初の提案額3,600円に対し、最終的な買付価格は4,350円となり、750円の増額となりました。

最終合意

デサントと伊藤忠商事は、2024年8月1日に、買付価格4,350円を含む本取引の条件で合意に至りました。デサントは、この価格が、第三者算定機関による株式価値算定結果や、デサント株式の株価水準などを総合的に考慮した結果、一般株主の利益を確保し、合理的な条件であると判断しました。

取締役会の意見

デサントの取締役会は、本公開買付けに賛同し、株主に対して応募を推奨する決議を行いました。

この決議は、以下の項目を総合的に検討した結果に基づいています。

  1. 法的助言: 森・濱田松本法律事務所から得た法的助言
  2. 財務的助言: 大和証券株式会社から得た財務的見地からの助言、及び大和証券が作成した株式価値算定書の内容
  3. 特別委員会の答申: 特別委員会が提出した答申書の内容、及びプルータス・コンサルティングが作成した株式価値算定書とフェアネス・オピニオンの内容

取締役会は、これらの情報を踏まえ、本公開買付けがデサントの企業価値向上に資すると判断し、買付価格を含む本公開買付けの条件は妥当であると結論付けました。

特に、以下の点が評価されました。

  • 伊藤忠商事との連携強化:
    • 伊藤忠商事の持つ経営資源(ノウハウ、ネットワーク、人材など)の活用
    • 迅速かつ柔軟な意思決定による中長期的な成長戦略の実行
    • これらが、デサントの企業価値向上に繋がると判断
  • 買付価格の妥当性:
    • 第三者算定機関による株式価値算定結果の範囲内であること
    • 過去の類似案件におけるプレミアム水準と比較しても遜色ない水準であること
    • デサント株式の市場価格はボラティリティが高く、足元の株価のみで判断せず、より長期的な株価との比較においても適切なプレミアムが付されていること
  • 少数株主への配慮:
    • 独立した特別委員会を設置し、取引の公正性を担保するための措置を講じていること
    • 少数株主が公開買付けに応募するか否かを適切に判断するための期間が確保されていること
    • 公開買付けに応募しなかった株主に対する、株式売渡請求や株式併合における価格が、公開買付価格と同等となるよう配慮されていること

価格の算出方法

公開買付者(BSインベストメント)は、デサントの株式価値を評価するにあたり、野村證券株式会社を独立した第三者算定機関として選定し、株式価値算定書の作成を依頼しました。野村證券は、市場株価平均法、類似会社比較法、DCF法の3つの手法を用いてデサントの株式価値を算定しました。

1. DCF法

DCF法では、会社の将来キャッシュフローを現在価値に割り引くことで企業価値を算出し、そこから株式価値を導き出します。野村證券は、以下の前提に基づいてデサントの株式価値を算定しました。

  • 対象期間: 2025年3月期~2029年3月期までの5期間
  • フリー・キャッシュ・フロー: デサントが作成した事業計画を参考に、公開買付者側で修正を加えたものを採用。将来の収益や投資計画などを織り込んでいます。
  • 割引率: デサント連結事業8.17%~10.17%、中国持分法事業11.10%~13.10%
  • 継続価値算定: 永久成長率法を採用。永久成長率は、デサント連結事業1.0%~2.0%、中国持分法事業4.5%~5.5%

2. その他の手法

  • 市場株価平均法: デサント株式の市場価格に基づいて株式価値を算定。過去一定期間の株価終値や平均値などを参考にしています。
  • 類似会社比較法: デサントと類似する事業を行う上場企業の市場株価や財務指標などを参考に、デサントの株式価値を算定。

3. 価格決定

公開買付者は、野村證券が算出した株式価値に加え、デサントに対するデューデリジェンスの結果や、デサント取締役会による公開買付けへの賛同の可否、応募の見通しなどを総合的に考慮し、最終的な買付価格を4,350円と決定しました。

4. 特別委員会

デサント側も、独立した第三者算定機関として大和証券株式会社を選定し、株式価値算定を実施しています。大和証券株式会社は、市場株価法とDCF法を採用し、デサントの株式価値を算定しました。

  • 対象期間: 2025年3月期~2029年3月期までの5期間
  • フリー・キャッシュ・フロー: デサントが作成した事業計画を採用。
  • 割引率: デサント連結事業8.17%~10.17%、中国持分法事業11.10%~13.10%
  • 継続価値算定: 永久成長率法を採用。永久成長率は、デサント連結事業1.0%~2.0%、中国持分法事業4.5%~5.5%

算定結果

  • 市場株価法:3,469円から 3,817 円
  • DCF 法:3,373 円から 4,851 円

買付価格決定までの過程

伊藤忠商事は、デサントの株式価値評価、デューデリジェンスの結果、デサント取締役会による公開買付けへの賛同可否、応募見通しなどを総合的に考慮し、デサント側と複数回の価格交渉を行いました。その結果、当初の提案額を大幅に上回る価格で最終合意に至りました。

  1. 初期提案とデサント側の反応
    • 伊藤忠商事は、2024年6月17日に、買付価格を3,600円とする提案を提示しました。
    • デサント側は、この価格がデサントの一般株主の利益に配慮していないと判断し、提案内容の再検討を要請しました。
  2. 価格交渉の継続とデサント側の度重なる増額要求
    • 伊藤忠商事は、買付価格を3,800円、3,900円と段階的に引き上げましたが、デサント側は依然として一般株主の利益への配慮が不十分であるとして、さらなる増額を要求しました。
    • デサント側は、買付価格を4,800円近辺とすることを検討するよう要請しましたが、伊藤忠商事はこれを拒否し、4,000円、4,050円と提案を行いました。
    • デサント側は、これらの提案も拒否し、買付価格の再検討を要求しました。
  3. 最終提案と合意
    • 伊藤忠商事は、最終的に買付価格を4,350円とする提案を行いました。
    • デサント側は、これまでの交渉経緯や第三者算定機関による株式価値算定結果などを踏まえ、この価格が一般株主の利益を確保し、合理的であると判断し、提案を受諾しました。

最終価格のプレミアム

最終的に合意に至った買付価格4,350円は、以下のプレミアムを含んでいます。

  • 直近終値: 2024年8月2日終値3,730円に対して 16.62%
  • 過去1か月平均: 過去1か月間の終値単純平均値3,775円に対して 15.23%
  • 過去3か月平均: 過去3か月間の終値単純平均値3,560円に対して 22.19%
  • 過去6か月平均: 過去6か月間の終値単純平均値3,463円に対して 25.61%

公正性担保措置の内容

本公開買付けにおいて、デサントと公開買付者(BSインベストメント)は、取引条件の公正性担保少数株主の利益保護の観点から、様々な措置を講じています。

1. 特別委員会の設置と答申

  • 独立社外役員3名で構成される特別委員会を設置。
  • 特別委員会には、本公開買付けへの賛同の是非、取引条件の妥当性、手続きの公正性などを検討し、取締役会に勧告する権限が付与されています。
  • 特別委員会は、独立した法律事務所・財務アドバイザーを選任し、専門的な見地からの助言を得ています。
  • 特別委員会は、伊藤忠商事との交渉過程にも実質的に関与し、株主の利益を最大限確保できるように努めました。
  • 特別委員会は、買付価格の妥当性などを総合的に判断し、取締役会に肯定的な内容の答申書を提出しました。

2. 独立した第三者算定機関による株式価値算定

  • 公開買付者: 野村證券株式会社を選任し、市場株価平均法、類似会社比較法、DCF法を用いて株式価値を算定。
  • デサント: 大和証券株式会社を選任し、市場株価法、DCF法を用いて株式価値を算定。
  • 特別委員会: 株式会社プルータス・コンサルティングを選任し、市場株価法、類似会社比較法、DCF法を用いて株式価値を算定。さらに、プルータス・コンサルティングからフェアネス・オピニオンを取得し、買付価格の公正性を客観的に評価。

3. その他の措置

  • 独立した検討体制の構築: デサントは、伊藤忠商事グループ出身の取締役を本取引に関する検討・交渉から排除し、独立したプロジェクトチームを設置。
  • 独立した法律事務所からの助言: デサントと特別委員会はそれぞれ、独立した法律事務所から法的助言を取得し、手続きの公正性を確保。
  • マーケットチェック: 公開買付け開始までの期間を2か月以上設け、他の買収提案者からの提案機会を確保。また、対抗買収提案者との接触を制限するような合意は行っていない。
  • 情報開示の充実: 特別委員会の活動内容、株式価値算定書、フェアネス・オピニオンなど、投資家が判断するために必要な情報を充実させて開示。
  • 強圧性の排除: 公開買付けに応募しなかった株主に対して、株式売渡請求や株式併合における価格が公開買付価格と同等となるよう配慮。

「マジョリティ・オブ・マイノリティ」と「マーケットチェック」について

  • マジョリティ・オブ・マイノリティ: 本公開買付けでは、買付予定数の下限を「マジョリティ・オブ・マイノリティ」条件(公開買付者以外の株主の過半数の応募)としては設定していません。
    • 理由: この条件を設定すると、公開買付けの成立が不安定になり、応募を希望する株主の利益を損なう可能性があるため。
    • 代替措置: 他の公正性担保措置が十分に講じられているため、一般株主の利益は保護されていると判断しています。
  • マーケットチェック: 公開買付期間は最短の20営業日ですが、公開買付け開始までの期間を2か月以上設けることで、実質的なマーケットチェック期間を確保しています。
    • 目的: 一般株主が応募の是非を判断する機会、及び他の買収提案者からの提案機会を確保し、公開買付けの公正性を担保する。

これらの措置により、デサントと公開買付者は、本公開買付けが公正かつ透明性のあるプロセスで実施され、少数株主の利益も適切に保護されるよう配慮していると言えます。