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はじめに
前回の記事では、越境ECモールに出店するメリットとアメリカの巨大市場を攻めるために出店するべきAmazon Global Sellingの出店戦略に関して述べました。この記事では、もう一つの巨大市場中国を攻めるために出店が欠かせないTmall国際(Tmall Global)の出店戦略に関して、説明します。
中国の二大プラットフォーム、Tmall国際(Tmall Global)と京東国際(JD Worldwide)を知る
中国の越境EC市場における二大巨頭は、Alibabaグループの「Tmall国際(Tmall Global)」と、JD.comが運営する「京東国際(JD Worldwide)」です。どちらも、中国のECを代表し、膨大なユーザーを抱え、強力なインフラを提供しています。では、どちらのモールに出店できると良いでしょうか。理想的には両モールに出店することですが、出店するモールが増えるとその分労力も2倍になります。その中でどのようにどちらか一方に出店するという意思決定をすれば良いでしょうか。
Tmall国際(Tmall Global)と京東国際(京東全球)それぞれの特徴と強みを理解し、自社の商品と戦略に最適なモールを選ぶことが、中国市場攻略の第一歩となります。
Tmall国際(天猫国際/Tmall Global)
中国最大企業Alibabaグループが運営するB2CプラットフォームであるTmallの越境EC版です。海外ブランドが中国本土に法人を持たなくても、中国の消費者向けに商品を販売できます。
Tmall国際に相性が良い商材は、
- 化粧品・美容品
- 食品・健康食品(日本の高品質な食品やサプリメントへの需要)
- 日用品・ベビー用品
- アパレル・ファッション( 特定のニッチなブランドや、高品質なアパレル製品)
です。中国EC市場の約50%のシェアを持つAlibabaエコシステムの中核を成し、数億人のアクティブユーザーを抱えているため、集客力に強みがあります。特に女性ユーザーが多く、購買決定においては、友人やインフルエンサー(KOL/KOC)の口コミをTikTokやREDなどでみた上で、Tmallで購入するという購買行動が主流です。そのため、TmallはライブコマースやSNS連携(REDなど)を通じた「コンテンツEC」化を目指して運用されています。
また、越境ECとして出店する際に、Tmall Global Flagship Storeという機能を活用し、自社ブランド公式旗艦店を構築することもでき、中国でブランド知名度が上がってきている商品に関して、ブランド公式旗艦店を開設し、ブランドイメージを確立するような取組みにも適しています。
京東国際(JD Worldwide)
中国の二大モールのもう一つである京東国際は、Tmall国際同様に数億人のアクティブユーザーを抱えています。特に、男性ユーザーや、品質・配送速度を重視する層からの支持が厚いプラットフォームになります。
京東国際に相性が良い商材は、
- 家電・デジタル製品
- 高級ブランド品
- 自動車関連用品
- 趣味系商品(スポーツ用品など)
です。京東国際の強みは、自社物流による配送の速さと正確性で、国内に巨大な自社物流を保有し、最短当日・翌日配送を実現する「京東物流」は、顧客満足度が非常に高く、すぐに商品を手にしたい顧客を獲得しています。
このように2つのモールで利用する購入者属性も相性の良い商材も全く異なることがわかります。
| 比較項目 | JD.com国際 (京東国際) | JD.com国際 (京東国際) |
|---|---|---|
| 相性の良い商材 | ・化粧品、スキンケア・食品、サプリメント・アパレル、ファッション雑貨・ベビー用品・日用品、生活雑貨・日本の伝統工芸品や文化関連商品 | ・家電製品、デジタルガジェット・PC、スマートフォン・自動車関連用品・趣味性の高い商品(アウトドア用品、スポーツ用品など)・高品質なブランド品、ラグジュアリー品 |
| 利用者の属性 | ・女性ユーザーが中心(特に20代〜40代のトレンドに敏感な層)・ライフスタイル重視、SNSでの情報収集に積極的・品質やブランドだけでなく、デザイン性や話題性を重視する傾向・比較検討を行うが、口コミやインフルエンサーの影響を受けやすい | ・男性ユーザーの割合が比較的高い・30代〜50代の購買力のある層が中心・商品の機能性やスペック、価格の信頼性(正規品であること)を重視・スピード配送を重視する傾向・企業の購買担当者なども利用 |
| 強み | ・豊富な商品ラインナップとブランド数・Alibabaグループの巨大なエコシステム・ソーシャルコマースとの親和性・ファッションや美容に関するトレンド発信力が高い・ブランドイメージの構築に適している | ・自社倉庫・自社物流網による迅速かつ高品質な配送(翌日配送が強み)・商品の信頼性と品質保証へのこだわりが強い(偽造品対策が厳格)・正規ルートでの仕入れを重視し、家電などの高額商品の購入に安心感がある・充実したカスタマーサービス(購入後のサポートも手厚い)・男性向け商品や耐久消費財に強い |
理想は両モールへの出店ですが、まずは自社商材や購入者属性のイメージとの相性が良いと思われるモールに集中し、成功事例を積み重ねてから他モールへの展開を検討するのが賢明な戦略です。
中国Tmall国際モールに出店する
世界最大の市場である中国の中でも、Tmall国際(天猫国際)は、海外ブランドが中国の消費者へ直接商品を販売するための最重要なプラットフォームです。Tmall国際への出店は、単に商品を並べるだけでなく、中国独自の商習慣、法規制、そしてマーケティング戦略の理解が不可欠です。本記事では、ここから、Tmall国際への出店方法から物流、決済、そしてSNSを活用したマーケティングまで、成功に必要なことを説明します。
1. アカウント開設
Tmall国際への出店は、Amazonとは異なり、非常に厳格な審査基準が設けられています。これは、偽造品対策やブランドの信頼性維持を重視するTmallのポリシーによるものです。Tmall国際への出店は、主に以下の2つの方法があります。
Tmall国際への出店方法
Tmall Partner (TP)経由での出店(推奨)
中国の2大ECが取り巻く経済圏は非常に大きく、中国国内(日本企業の現地法人含む)及び、日本国内にも、Tmall国際への出店を支援するTmall Partner(TP)という代理店が多数存在します。
後述の通り、Tmall国際は審査が厳格であり、さまざまな準備が必要であるため、中国EC運営のプロフェッショナルであるTP(Tmall Partner)に、出店手続き、店舗運営、マーケティングまでを代行してもらい、商品販売に集中する体制を作ることが、一つ目の手段になります。
TPは中国市場の商習慣、法規制、Tmallの出店審査基準に精通しているため、審査通過率が高く、複雑な手続きを代行してくれるため、事業者の負担が大幅に軽減されます。また、現地のカスタマーサポートやマーケティング戦略も任せることができます。
信頼できるTPを選定することができれば、後述の複雑な手続きや意思決定も支援してもらいながら進めることができます。ただし、支援を受ける対価や条件によっては販売金額の一部を手数料としてTPに支払うなど費用がかかることが挙げられます。
海外法人経由での直接出店
自身でTmallに出店する方法です。この方法において、注意点としては、現在日本法人として、Tmall国際に直接出店するのは困難な場合があります。理由としては、mall国際は、「中国国外に登録された法人」が出店対象ですが、これは単に「中国以外の国で登記されている」という意味に留まりません。Tmall国際は、中国国外の「海外ブランド」の中国市場参入を想定しており、その「海外」とは、一般的に香港、シンガポール、アメリカ、ヨーロッパなどの税制上または国際的な取引において中継地点として機能しやすい国・地域に設立された法人を指すことが多く、厳格な審査の中で、落ちる可能性があります。
自社で出店する場合、香港法人など、審査を通りやすい国に法人を設立し、自社で直接Tmall国際への出店を目指します。ただし、その際、自身で出店すると、中国の複雑な現地の法務・税務、物流、マーケティング、そしてカスタマーサポート体制をすべて自社で構築・運用する必要があり、非常に高い専門性とリソースが求められます。
現実的に、法人を海外に設立するという部分と、審査に合わせて、自社で中国市場に関して理解を深め、審査に通るレベルまで対応し切る必要があり、かなり難易度は高いです。そのため、Tmall Partner (TP)のサポートを受けながら出店を目指す方が現実的でしょう。
Tmall国際のアカウント審査と基準
上述の通り、Tmall国際の審査は厳しく、主に以下の点が評価されます。
- 企業の信頼性: 法人としての設立年数、財務状況、国際的な取引実績など
- ブランドの知名度と価値: 出店するブランドが国際的に認知されているか、独自の価値があるか
- 製品の品質と供給安定性: 高品質な製品を安定的に供給できる体制が整っているか
- 越境ECの経験: 他のプラットフォームでの越境EC経験や、中国市場への理解度
- カスタマーサービス体制: 中国語での顧客対応が可能か、迅速な対応ができるか
審査基準だけ見ると、一見難しくないようにも見えますが、実際には基準が曖昧であるからこそ、審査には通常数週間から数ヶ月を要し、多くの書類提出やヒアリングが求められます。そのため、審査を円滑に進めるには、やはり、Tmall Partner (TP)のサポートを受けながら出店を目指すことが重要です。
また、下記の商材は禁止商材として、審査が通りませんので、把握しておきましょう。
Tmall国際の料金形態
Tmall国際に出店する際に発生する料金は、主には以下の要素で構成されます。他の国のモールと比較しても、Tmall国際は費用がかなり発生します。中国市場は非常に大きく、成功した場合の事業成長は大きくなります。一方で、その代償となるコストと出典までの労力も大きく、中国進出は慎重に検討する必要があります。
| 項目 | 費用内容 |
|---|---|
| 保証金(Deposit) | 出店時にTmall国際に預ける保証金です。カテゴリによって金額が異なり、数万ドルから数十万ドルに上る場合もあります。これは、規約違反やトラブルが発生した場合の補償として使用されます。 |
| 年会費(Annual Fee) | 毎年支払う固定費用です。カテゴリによって異なり、数千ドルから数万ドル程度です。 |
| 販売手数料(Commission) | 商品が売れた際にTmall国際に支払う手数料です。カテゴリによって料率が異なり、一般的に2%〜5%程度ですが、プロモーション期間中など変動する場合があります。 |
| Alipay手数料 | 中国の支払いはAlipayとWechatpayが主流で、Alibabaが提供するAlipayがTmall国際内の決済手段としては主流です。その際に、Alipay利用に対する手数料が1-2%程度発生し、出品者側が支払う必要があります。 |
| 運営代行費用(TP利用時) | TPを利用する場合、出店手続き費用、月額運営費用、売上に対する手数料(数%〜数十%)などが発生します。TPのサービス内容や実績によって大きく異なります。 |
売上の受取口座を開設する
Tmall国際で得た売上金を確実に受け取るための決済手段は、越境EC事業者にとって非常に重要です。海外から売上金を受け取る方法は、前の記事で説明したAmazon Global Sellingと大きく変わらず、下記の2つになります。
- 国際送金サービスの活用
- 香港ドル口座や米ドル口座の解説
Tmall国際の売上は、通常、指定された海外の銀行口座に米ドル建てで振り込まれます。Tmall国際は、直接日本の銀行口座への送金に対応していないケースが多いため、上記2つの手段での国際送金サービスを検討しましょう。
Tmall国際においても、前の記事でも説明した国際送金サービスのPayoneerが利用できます。。Payoneerが提供する「受取用銀行口座」(米ドル建て)をTmall国際の売上受け取り口座として設定し、Payoneer経由で日本の銀行口座に送金します。Payoneerは一度解説しておくと、さまざまな国のモールで利用できるため、非常に有益です。越境ECを進めるにあたっては、Payoneerの開設をぜひ検討しましょう。
2. 中国越境ECの生命線となる物流手段の選定
中国での越境ECにおいて、物流をどのように構築するかは、成功の大きな鍵となります。中国の消費者は迅速な配送を強く求めるため、いかに効率的で安定した物流網を構築するかが重要です。Tmall国際で取りうる主な物流手段は以下の3つです。
| 項目 | 保税区納品(保税区モデル) | 中国倉庫納品(一般貿易) | 海外からの倉庫直送 |
|---|---|---|---|
| 概要 | 商品を中国国内の保税区に保管し、注文を受けてから通関・発送する方式。越境EC専用の物流方式。 | 商品を一般貿易として中国に輸入し、国内倉庫に在庫。注文後、国内から発送する方式。 | 海外の倉庫から注文ごとに直接中国の消費者に発送する方式。主に小口の配送に利用される。 |
| メリット | ・配送リードタイム: 比較的短い(通常3〜5日)・関税や付加価値税: 越境EC専用の税制が適用され、税率が低い。・在庫リスク: 需要予測が比較的容易。・物流コスト: 比較的安価。・手続き: Tmallのシステムと連携しており、比較的簡単。・許認可等: 現地法人設立は不要。越境EC向けの許認可で対応可能。・おすすめ: 比較的売れ筋の商品や、需要の安定した商品。 | ・配送リードタイム: 最短(通常1〜3日)。・関税や付加価値税: 一般貿易の税制が適用される。・在庫リスク: 大量生産・販売向け。・物流コスト: 安価(ロットが大きい場合)。・手続き: 一般貿易の手続きで、比較的簡単。・許認可等: 現地法人が必要となる場合が多い。・おすすめ: 大量販売が見込める商品、生鮮食品など速達を要する商品。 | ・配送リードタイム: 最長(通常7〜14日)。・関税や付加価値税: 越境EC専用の税制が適用され、税率が低い。・在庫リスク: 在庫を抱えるリスクが低い。・物流コスト: 高い(小口配送のため)。・手続き: 比較的簡単。・許認可等: 現地法人設立は不要。・おすすめ: 少量多品種の商品、テストマーケティング、高単価・高付加価値商品。 |
| デメリット | ・配送リードタイム: 倉庫直送よりは早いものの、一般貿易よりは遅い。・関税や付加価値税: 越境ECの税制が適用されるが、手続きは必要。・在庫リスク: 売れ残った場合、在庫を処分する必要がある。・物流コスト: 中国国内への輸送料が発生する。・手続き: 越境ECの手続きが必要。・許認可等: 越境EC向けの許認可手続きが必要。・おすすめ: なし | ・配送リードタイム: なし・関税や付加価値税: 税率が高い場合がある。・在庫リスク: 売れ残った場合の在庫リスクが高い。・物流コスト: 輸送コストが高い。・手続き: 一般貿易の手続きは複雑。・許認可等: 現地法人設立が必要な場合があり、手続きが煩雑。・おすすめ: なし | ・配送リードタイム: 最長。・関税や付加価値税: なし・在庫リスク: なし・物流コスト: 輸送コストが非常に高い。・手続き: なし・許認可等: なし・おすすめ: なし |
この中で、どの配送手段を取るべきかは、商品の特性、販売戦略、そして事業規模によって判断すべきです。初めてTmall国際に出店する、あるいはまだ中国市場での売れ行きが不透明な段階であれば、まずは海外からの倉庫直送から始めることをお勧めします。これは、在庫リスクを最小限に抑えつつ、市場の反応をテストできるためです。ただし、この方法は物流コストが高く、配送リードタイムも長いため、本格的な販売には向きません。
次に、市場での需要が確認できた商品や、比較的安定した売上を見込める商品については、保税区納品(保税区モデル)への移行を検討しましょう。このモデルは、越境ECに特化した税制のメリットを享受しつつ、比較的短い配送リードタイムを実現できるため、コストとスピードのバランスが優れています。多くのTmall国際出店者がこのモデルを利用しています。
そして、最後に、すでに中国市場で高い需要が確立されており、大量販売が見込める商品については、中国倉庫納品(一般貿易)**を検討すべきです。このモデルは、最も短い配送リードタイムと、ロットが大きい場合の物流コストの低さが最大のメリットです。ただし、一般貿易は関税や現地法人設立などの手続きが煩雑になるため、ある程度の事業規模とリソースが必要となります。
配送方法の選択は、自社の規模に応じてステップバイステップで変更しながら、進めていくことが成功への鍵となります。
中国越境ECで発生する関税と付加価値税の概要
中国の越境ECにおける関税・税金は、一般貿易とは異なる「越境EC総合税」という制度が適用されます。これは、関税、輸入付加価値税(VAT)、消費税の3つを合わせたもので、商品のカテゴリによって税率が異なります。
- 越境EC総合税の計算方法: 通常、商品価格に対して特定の税率が適用されます。
- 免税枠: 現在、1回の注文で課税価格が5,000元以下、かつ年間合計が26,000元以下の個人消費を目的とした越境EC商品には、関税が免除されます。ただし、輸入付加価値税と消費税は課税されますが、その税率が70%に減免されます。
- 例:一般的な商品の輸入付加価値税が13%、消費税が15%の場合、越境ECではこれらがそれぞれ70%減免され、実質的な税負担が軽減されます。
- DDPが一般的: Tmall国際では、顧客の受取時の関税トラブルを避けるため、通常はDDP(Delivered Duty Paid、関税・税金は販売者が支払い済み)の形で販売し、チェックアウト時に関税・税金を徴収する仕組みが推奨されます。
カテゴリ別、中国越境ECで発生する関税と付加価値税の概要
中国の越境EC総合税は、HSコード(Harmonized System Code)に基づき、商品のカテゴリによって細かく税率が設定されています。主要なカテゴリでの税率の目安です。日々変動があるので、最新の情報が抑えられるようにしましょう。
| 商品カテゴリ | 関税(越境EC免税枠適用時) | 輸入付加価値税(VAT)減免後 | 消費税(減免後) | 越境EC総合税の目安(価格に占める割合) |
|---|---|---|---|---|
| 化粧品 | 0% | 約9.1% (通常13%の70%) | 約15.4% (通常15%の70%) | 約25%程度 |
| 食品・健康食品 | 0% | 約9.1% (通常13%の70%) | 0% | 約9.1%程度 |
| ベビー用品 | 0% | 約9.1% (通常13%の70%) | 0% | 約9.1%程度 |
| アパレル・雑貨 | 0% | 約9.1% (通常13%の70%) | 0% | 約9.1%程度 |
| 小型家電 | 0% | 約9.1% (通常13%の70%) | 0% | 約9.1%程度 |
中国モール出店と合わせて欠かせないSNS発信
中国のECモールは、Amazonと同様に基本的に検索型です。商品を出品するだけでは、膨大な商品の中に埋もれてしまい、売上には繋がりません。中国の消費者は、商品を購入する前にSNSで情報収集や口コミ確認を非常に重視するため、認知拡大のためにはSNS運用が不可欠です。
SNS運用をする際に検討するTikTok(Douyin)と小紅書(RED)の特徴
中国の主要なSNSは、TikTok(Douyin)と小紅書(RED)、そしてエンタメ領域はBilibiliです。それぞれのSNSが強いカテゴリや集まるユーザー属性の特徴を持っており、自社と相性の良い商材に合わせて使い分けることが重要です。SNS運用は非常に時間がかかるため、まずは一つのSNSに絞って、しっかり運用することをお勧めします。
| 項目 | Douyin(抖音) | RED(小紅書) | Bilibili(ビリビリ) |
|---|---|---|---|
| 特徴 | 短尺動画、エンターテイメント、ライブコマース | ライフスタイル共有、UGC(レビュー)、検索、越境EC | 動画投稿サイト、アニメ・ゲーム・漫画などのサブカルチャー |
| 主なコンテンツ | ダンス、商品の紹介動画、エンタメ性の高いコンテンツ | 写真・動画による使用レビュー、旅行記、美容情報 | アニメ、ゲーム実況、Vlog、学習系動画(知識区)、音楽、K-POPなど |
| 利用者の属性・年齢層・性別・所得 | 10代〜30代前半の若年層男女ともに幅広い層衝動買い・トレンド消費に積極的な層 | 20代〜40代の女性が中心女性が約80%比較的購買力の高い中高所得層 | 10代〜20代の若年層が中心男女ともに幅広い層サブカルチャーに強い関心を持つ層 |
| 相性の良い商材 | 視覚的魅力のある商品(コスメ、ファッション、食品、ガジェットなど)体験型・エンタメ性のある商品トレンド商品 | コスメ、スキンケア、ファッション、食品、ベビー用品など日本の高品質な商品 | ゲーム、アニメグッズ、フィギュア、ガジェット、学習関連商品(プログラミング、デザインなど)日本のサブカルチャー関連商品全般 |
| 強み | 高いリーチ力と拡散力ライブコマースによる即時購入若年層への影響力 | 購買意欲の高いユーザー層UGC(口コミ)マーケティング検索型SNSとしての機能コミュニティ形成 | コミュニティのロイヤリティが高いUGCが非常に活発アニメ、ゲーム、学習などニッチな分野に強い知識系の動画(知識区)で教育コンテンツが人気 |
SNSを運用する際の成功方法
中国SNSを運用で成功するためには、まずは、上記比較表を参考に、自社商材とターゲット層に最も合致するSNSプラットフォームを選びましょう。Douyinはエンタメ性、REDは情報信頼性が鍵です。
そしてまずは、コンテンツを発信し続けることが重要です。中国のSNSの特徴として、たとえフォロワーが多くなくても、何かしらが理由で急激に閲覧されるなどということがあり、そのチャンスを掴むためにも、投稿数を一定担保していくことが重要です。
その上で、慣れてきたら、下記のような取り組みをすることで、SNSのフォロワーを増やしながら、継続的なエンゲージメントを作り、ブランドを構築していくことが重要です。
- コンテンツのローカライズ: 単なる翻訳ではなく、中国の文化、流行、消費者の嗜好に合わせたコンテンツを制作します。現地で流行しているBGMやハッシュタグ、表現方法を取り入れましょう。
- UGC(User Generated Content)の活用: インフルエンサー(KOL/KOC)とのコラボレーションを通じて、リアルなレビューや使用体験を創出し、一般ユーザーからの投稿を促します。中国の消費者は、企業発信の情報よりも「生の声」を重視します。
- 継続的な投稿とエンゲージメント: 定期的に質の高いコンテンツを投稿し、ユーザーからのコメントや質問に積極的に反応することで、コミュニティを活性化させます。
まとめ
Tmall国際出店で成功する鍵は、ターゲット層に合わせたプラットフォーム選定とSNSを駆使した、商品の魅力的な見せ方にあります。プラットフォーム選定と出店に関しては、難易度が高いので、Tmall Partner (TP)の力も借りながら進めていきましょう。また、SNSに関しても、中国版TikTokであるDouyinはライブコマースで即時購買を促し、RED(小紅書)は詳細なレビューで購買意欲の高い層にアプローチできます。SNSでは、プラットフォームの特性を理解し、現地のKOL(インフルエンサー)と連携して商品の信頼性を高めるUGC(ユーザー生成コンテンツ)を増やすことが重要です。
まずは、販売チャネルとしてのモール出店を成功させ、その上で、SNSを活用した発信を地道に進めながら、中国における自社ブランドを構築していきましょう。


