ChatGPTの進化は止まらず、GPTs(Generative Pre-trained Transformers)という、自分にカスタマイズしたミニアプリまで作れるようになりました!今回は、GPTsの基本から、GPTsの具体的な作り方までを詳しく解説します!

この記事で抑えておくべきポイント

  • GPTsの最大の特徴とは
  • 自分にカスタマイズしたGPTsの作り方
  • GPTsの具体的な活用方法

GPTsとは

GPTsの基本

GPTsとは、端的にいうと、自分のニーズに合ったカスタムChatGPTを作成できる機能です。GPTsは「s」が付いてますが、それぞれのニーズに合わせて作られたカスタムChatGPTを「GPT」と呼び、その集合体を「GPTs」と呼びます。GPTsはChatGPT-4以上の場合に利用できます。利用には、有料プランに加入する必要がありますが、お金を払う以上の効果を得られることは間違いありません。

ぜひ、ChatGPT-4への加入をまずは、検討してみてください。ChatGPT-3とChatGPT-4の違いに関しては、下記の記事に詳しくまとめてありますので、ぜひ参考にしてみてください。

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GPTsの特徴

GPTsの特徴としては、大きく4つあります。

  • 普段ChatGPTを利用する時のようにプロンプトで指定するだけで、独自のGPTができること
  • GPTの中に、ファイルを読み込むことで、ファイルに含まれるデータを元に回答をしてもらえるようになること
  • 公開、限定公開の設定を選ぶことができ、一部のメンバーやチームメンバーのみのカスタマイズGPTを作れること
  • 世の中の人々が作成し、公開されたGPTsを利用でき、ChatGPTをさらに効率的に利用できること

です。この4つだけでもChatGPTを遥かに超える効率化が図れることは間違い無いでしょう。そのほかにも、APIを接続して、外部から情報を取得し、回答に利用するなどの機能もありますが、ここでは割愛します。この4つをまずは押さえましょう。

GPTsの活用方法は

GPTsの活用方法は、無限大です。例えば、接客練習の壁打ちをするGPTだったり、英語の問題を出してもらうGPTだったり、ビジネスアイディアのブレストに付き添ってくれるGPTだったりと、様々なニーズに合わせて、作ったり、他の人が作ったGPTsを活用することができます。

ここで、一つ面白いGPTをご紹介します。その名も...「孫子-saysay.ai」というものです。このGPTはその名の通り、打ち込んだ悩みに対して、「孫氏」の孫子の兵法を用いて、相談に乗ってくれるGPTになります。孫子にアドバイスをもらえるだけで、少しやる気になりますよね!? このようなことができるのもGPTsの特徴です。

GPTsを使ってみよう

ChatGPTからGPTsを開いてみよう

上述の通り、GPTsを利用するためには、まずはChatGPT-4に登録することが必要です。登録していない方は、登録して、活用してみましょう。その上で、ChatGPT-4に登録したら、画面上にGPTの作成画面が出るので、そこから自分だけのGPTを作っていきます。

自分にカスタマイズしたGPTsの作り方

GPTの作成ステップは大きく4つです。

  1. 何が作りたいのかを指示する
  2. GPTの名前を決める
  3. GPTのロゴを決める
  4. 詳細なGPTの役割を入力する(可能な限り明確に伝える)

です。GPTの作成は、ChatGPTと会話を進める中で、自然とできていくようになっています。作りたいもののイメージをチャットで打ち込んでいくだけで、できてしまうのです。

その際、最初はChatGPTが英語で話しかけてきます。英語のまま進められる場合は、英語の方が精度は高くなる可能性があるので、英語で進めてみてください。英語だと難しい場合は、

  • 自分は日本語で返信する(ChatGPTは英語のままですが、日本語でもしっかり作れるので安心してください)
  • ChatGPTに「ここからのやり取りは日本語でお願いします」とまずお願いをして、日本語に変換する

の2パターンで日本語で利用することも可能になるので、ぜひ試してみてください。

上記で作れたら、次は公開範囲を決めます。公開範囲には、大きく4つあります。ChatGPT-4に個人で加盟している方は、3つの公開設定、チームプランというチーム全体で加盟している場合はもう一つ追加で、公開設定をすることができます。

GPTは自社の競争優位性を築く上でも非常に重要なアセットになりますので、公開設定はじっくり考えた上で、設定してみてください。

公開範囲詳細
私だけ自分だけがアクセスできます。
リンクを持つ人のみリンクを知っている人が全員アクセスできます。
公開GPTストアに公開され、誰でも利用できるようになります。
チームの全員チーム向けのChatGPTプランに加入しているユーザーのみに絞って、アクセスできます。

そして、上記で作った内容で出てきたアウトプットがこちらです。指示通り、アイデアを出したいテーマに対して、3つのアイデアを出してくれています。ここまでが数分でできてしまうのです。驚きですよね!

さらにGPTsをカスタマイズする

さらにGPTsをカスタマイズしたい時は、先ほどのチャットで作成していた「作成」の横の「設定(英語でconfigure)」画面を見ると、以下のように、これまで設定してきた内容を一覧で見ることができます。

そして、この画面ではさらに2つの設定をすることができます。それが、

  • 会話のきっかけにしたい入力候補を作成して登録できる(登録したら右画面のように、チャット画面にボタンが出る)
  • GPTの回答において、参考にして欲しいファイルをアップロードできる

です。特にファイルをアップロードできるというのは画期的で、GPTがファイルの中の情報を踏まえた回答をしてくれるようになります。これにより飛躍的にカスタマイズ性が上がるのです!

ここまで理解できたら、あなたもすぐにGPTを作成することができます。ぜひ作成チャレンジをしてみてください。

GPTsの具体的な活用事例

GPTsを用いたチャットボットの生成

GPTsを活用して社内の問い合わせの自動化することは、業務生産性を上げるために有効です。例えば、「社内制度」に関するFAQをGPTのファイルに読み込ませて、その内容を踏まえた回答をしてもらうGPTを作成したり、「お客様対応」のFAQを読み込ませて、カスタマーサポートを効率化したりすることに活用できます。ボットが数分で誰でも作れる時代になりました。ぜひ、業務の中でGPTを活用したボットを活用して、何かを調べる時間を短縮してみてください。

キャッチコピーや画像などのコンテンツ生成の効率化

GPTにキャッチコピーや画像などのコンテンツ作成のルールと役割(天才マーケターやデザイナー)を与えることによって、一貫したアウトプットをGPTが出してくれるようになります。GPTは画像も生成することができるので、生成して欲しい画像のトーンを事前にGPTに入力しておけば、テーマを入れるだけで、画像をすぐに生成することも可能になるのです。

よくある失敗事例

よくある失敗事例

  • GPTを作ってみたが、期待したほどの精度が得られない

    GPTを登録した際に精度が上がらない場合、GPTの役割に対する指示内容が不明瞭で合ったり、登録したファイルが読みづらい内容だったりすることが要因です。GPTの精度を上げるには、試行錯誤が必要です。指示内容やファイルを地道に修正して、精度を上げていきましょう。どうしても解決できない場合は、専門家に聞くことで、解決することもあります。生成AIゲートでは専門家の無料相談も実施しておりますので、ぜひお気軽にご活用ください。

よくある質問

GPTsにセキュリティリスクはありますか?

GPTsを利用する際のリスクとしては、ChatGPT同様のセキュリティリスクには気をつける必要があります。生成AIを活用する際のセキュリティリスクに対応できていれば、GPTsの利用においても、安全に利用できるでしょう。生成AIのセキュリティに関しては、以下に詳しくまとめてありますので、ぜひ参考にしてみてください。

生成AI活用におけるセキュリティリスクとその対策

生成AIにおけるセキュリティリスク 生成AIは、データを解析し新しいコンテンツを作成しますが、この過程でセキュリティリスクが伴います。主なリスクには以下のようなもの…

GPTsを製作した人は、他の人がGPTsを利用する際に、その会話を見ることができますか?

見ることはできないので、ご安心ください!あくまで、自分が利用した履歴のみ見ることができます。

まとめ

このように、GPTsは非常に多様な用途で利用可能な強力なツールであり、その活用方法は日々進化しています。ChatGPT、GPT含め、その進化から目が離せません。この進化に遅れないようにするためには、思い立ったときに、すぐにチャレンジしていくことが重要です。ぜひ、この記事を読んだ今、ChatGPT-4に登録して、GPTを作ってみてください。

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